たとえば官公庁のデータだったり、お客様のデータや外部システムからの出力データだったりと実際そういう場面は多々あるでしょう。
そういう時活躍する関数がMID関数です。
引数「文字列」の文字列から、引数「開始位置」に指定した文字数目から数えて引数「文字数」分を取得します。
たとえば、文字列「WindowsVista」の1文字目から7文字目まで、つまり「Windows」を取得しようと考えた場合、
=MID("WindowsVista",1,7)
と記述します。またこの文字列から「Vista」を取得しようと考えた場合、8文字目から5文字分を取得することとなるため、
=MID("WindowsVista",8,5)
と記述します。
この場合、指定する「文字数」はオーバーしても良いため、このように書くこともできます。
=MID("WindowsVista",8,100)
◼︎MID関数の用法
下図に日本郵便の配布するCSVから取得した郵便番号と住所の一部を記載しました。ただし、CSV上では郵便番号がハイフン「-」抜きで書かれているため、MID関数を用いてハイフン「-」ありに文字列を加工することにします。
こんな風に書きます。
=MID($C3,1,3)&"-"&MID($C3,4,4)
「MID($C3,1,3)」で1文字目から3文字の「604」を取得して、「MID($C3,4,4)」で4文字目から4文字の「0991」を取得、最後にハイフン「-」でつなげて郵便番号の形にしています。このようにMID関数を使えば、抜き出す文字列の始まりと始まりから取得する文字数がわかる場合に限り、文字列を抽出し、加工することができます。
今回は郵便番号が必ず4文字目にハイフン「-」がくる8文字の文字列となるという規則性に着目してMID関数を利用しましたが、文字数が決まっていない場合にもMID関数の利用場面があります。
たとえば、メールアドレスから「@」以降を省いたユーザーIDを取得する場合、こんな風に取得できます。
=MID($C3,1,FIND("@",$C3)-1)
ユーザーIDを取得するにはMID関数を利用するには「開始位置」が1文字目であるかわかっているので、「@」の手前までの「文字数」を取得する必要が有ります。そのためこの関数式ではFIND関数で「@」の文字が何文字目に来るかを取得し、その手前までの文字数を計算してMID関数の第3引数にしています。
◼︎FIND(検索文字列,対象,[開始位置])
「対象」に指定した文字列から「検索文字列」を検索し最初の文字列から何文字目であるかを取得する。オプショナルな引数である「開始位置」を指定すると指定した文字数目から「検索文字列」を探すようになります。
◼︎FIND関数の用法
上述の通り。
◼︎より応用的な使い方として
FIND関数のオプショナルな引数である「開始位置」を活用すると、以下のように「検索文字列」が複数ある場合でも対応できます。
例えばC4セルにある「osama-no-mimi@lobanomimi.com」から「-」に囲まれた「no」をMID関数を用いて取得する場合を考えます。
この時FIND関数で初めて「-」がくる位置と、次に「-」がくる位置を求められれば「開始位置」と開始位置からの「文字数」を取得でき、そうすればMID関数を使うことができます。
計算してみると、 この場合最初の「-」は
=FIND("-",C4)
で6文字目に来ることがわかり、
次の「-」は「開始位置」を以下のように設定することで、で6文字目に来ることがわかり、
=FIND("-",C4,FIND("-",C4)+1)
9文字目に来ることがわかります。よってMID関数で指定すべき「開始位置」は、
=FIND("-",C4) + 1
(=7文字目)
「文字数」は、
=FIND("-",C4,FIND("-",C4)+1) - FIND("-",C4) - 1
(=2文字)
となります。(=2文字)
以上から「no」を取得するには
=MID(C4,FIND("-",C4)+1,FIND("-",C4,FIND("-",C4)+1) - FIND("-",C4) - 1)
さすがにここまで来るとちょっと読みにくいですね。
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